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碧の病院観察日記
菜月アキと皇桜華の観察日記
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少し早い春風がまう
びゅーと髪が持ち上げられてばさばさおちてくる…
地味に痛い

くるくるまきになってたのを通りがかりの幸ちゃん先生が助けてくれた
最近研修できたという懐かしいなじみの先生は1日1回は会いに来てくれる
そんなささいなことがすごくうれしくてほっこりする



最近春風の便りをうけとった
それは小さなかけらとともに

藤堂先生が作ってくれたというそれはピンクのかわいらしい、なづっちゃんによく似合うブーケの一部

なづっちゃんが結婚した
するのは知ってたけど、お式にはいけないからって2次会の軽いパーティーを病院のホールでしてくれた
そのときばかりは私も前の病棟に帰らせてもらってお祝いしてきたんだ
幸せそうななづっちゃんを見て、少し泣いてしまったのは内緒の内緒
隣にいたユウヒちゃんは気づいてたかもしれないけど、隣でにっこり笑ってくれた
前にいたアケちゃん先生もすごく優しくほほえんでて、藤堂先生は花嫁のなづっちゃんの手を新郎さんからうばってた!←

久しぶりにみんなの元に帰ってこれた気がしてすごくふわふわになった
帰り際もらった小さなブーケは一生の宝物だ

そういえば…1番驚いたのはなづっちゃんの結婚相手!!!
これがまさかの院長先生だったんだよーっ!!!!



とにもかくにもっ
なづっちゃんおめでとうお幸せに!!
たまにはこっちの病院にもお見舞いにきてよねっ(笑)



春一番が吹くこの幸せな日々
なづっちゃんがこれからも元気に逢いに来てくれるのを待ってます



かしこ
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あれ?お歳暮って暮れにだすものだっけ?
まぁ、いっか
送り先はどうせなづっちゃんだし

いままでいた碧の病院本院から支部にうつって3週間
とくになにもかわりはない
変わったことといえば、点滴をカラコロさせながらぬけださなくなったことくらい
退屈になったら屋上でお昼寝するようになったくらい
ちょっとのま、なづっちゃんからもらったCDを聞いて寝るようになったこと
いつも隣にはウォークマンがいる


でも1番はあのにぎやかさがないこと


つらいとか悲しいより、ちょっと寂しいかな
でも時々は春秋コンビがきてくれて
この間は冬君がお手紙をくれた
離れても切れない縁は確かに存在するんだなぁって
ちゃっぴり感動しちゃった


病室の前にいる手乗り地蔵たちにつっこんでくれる人がいないのはやっぱりちょっぴり寂しいけどね


でも自分で決めたことだから
とりあえずがんばってみるんだ
この選択を後悔しないように





そんなありったけの思いをこめた手紙をいれて
よし、完了

無事、彼女のもとへ届けばいい

こちらの空は今日もいい天気ですっ!

冬君さびしんぼ事件から数日
院内はちょっとばたばたです
なづっちゃんに採血されながらどうしたのって聞いてみた

「んー院長がくるらしいよ」

…この病院院長なんていたの…?
つかなづっちゃんが院長なんぢゃないの…?
って聞いたらはぐらかされた
院長かぁ…男か女かもしらにゃい
どれくらいの年齢なのかも謎



よくそんな病院に入院したな自分っ!!



と、(゜言゜)としたらなづっちゃんにはたかれた
えーだってしらにゃいもんしりたぁいー
「まぁそのうちあうから待ってなさい」ってなづっちゃんはにっこりわらってでていった



窓辺にはてろんちろんちりんとSEIさんからもらった風鈴が揺れてる
さびしんぼ事件の次の日、「ロケでやいたーあげるー」となんとも有名人らしからぬ堂々とした登場の仕方で私に渡してきた…
あのふつー病院って隠れてくるもんじゃないのって目が点になってたら由羽さんに苦笑された
とりあえず透明なガラスに金魚が泳ぐほんの少しゆがんだ手作り感あふれる風鈴をうけとった
おかげで鳴る音はちょっと不思議な音だ(笑)
由羽さんには「俺からはこれ」と花火の写真をもらった

それはあの4兄弟とみた花火

「昨日の花火速攻現像だしてきたんだ」と由羽さんはいたずらっ子のようにほほえんだ
「残暑見舞い代わりにね」と笑ったのはSEIさん
うん、あいかわらず綺麗な2人に感動しながら「ありがとぉ」ってつぶやいた

あの日から風鈴は窓辺でちょっと不思議な音を出しながら揺れている



もう夏も後半なのだと窓辺で揺れる風鈴を眺めながらふと思う

あと何度の夏が過ぎていくんだろうな…
なづっちゃんの仕事をしている姿は嫌いじゃない
ナースステーションで書類とにらめっこしてる横顔がむしろ好き
集中してるんだろうなとか、何か直したいんだろうなとか、どうしようと思ってるんだろうとか


そんな中、昨日はいつもどおりなづっちゃんの問診
ここ最近なぜか熱を出してしまった私はぽけぽけと質問に答えたり処置をされてたりしたんだけれど…
なづっちゃんもお疲れのようでそのうち船を漕ぎだした
気づいてないのを確認した私はとりあえず疲れのとれる何かを買いに行こうとちょっと体をふらつかせながら売店に行ったら3時のおやつを漁っていた藤堂先生に遭遇
手には…なぜかチョコぼんぼん…先生3時にそれはないんじゃ
むふふと笑って藤堂先生は手を振っていってしまった
それを見送り、目に付いたあずきバーを2本かって、けほけほしながら病室にかえってたら目の前からすごい勢いでなづっちゃんがやってきて、


ごちむ


殴らりた…痛いっ

「もー心配したでしょーっ!いま劉斗と未環ちゃんにも一緒に探してもらってたんだからーっ!!」

ぷりぷりいうその必死な姿に私は思わず笑ってしまって…、またげんこつをくらいそうだったのを私たちを見つけた劉さんがとめてくれた

「あげる。疲れてるときは甘いものだよーっ」

私は笑って売店で買ってきたものをなづっちゃんに渡したんだ…ただ、実はこれ以降の記憶がぱたり

今日の朝、幸ちゃん先生がクスクス笑いながら教えてくれたことには私は熱が上がって倒れて速攻病室へ舞い戻らせれたんだとか
ふにー…そかそかーあとでごめんねっていっとかないと…

「まぁでも無理はだめだよv」

考えごとをしてる横から声をかけられる
「はーい」と返事をすれば「じゃ今から点滴ねv」なんて言葉が返ってきた
ひくと頬をひきつらせながら今日もまた1日カラコロ日だなとそんなことを思ったわけです。






ここを謳った、詩
いや、歌えてないかもしれない、詩
取り留めもなく思い出しては書きつろう
むしろ単なる紙切れでしかないそれは
それでも流れてくるものもあるらしく
けれど、どこに記したかわからなくなる


それを探す旅をきっと未だ続けてる
笹の葉さーらさらー
のーきーまーにゆーれーる
おーほしさーまきーらきらー


病院の玄関にでかい笹の葉が設置されて
歌いながら短冊を飾り付けてたらこっちに近づいてくる人が見えた

「おーちゃーんっ!」

って飽きずに私の部屋にきてくれる双子が叫んでた
双子がきてくれるのを待って「こんにちわ」って
久しぶりになづっちゃんが病室にきてくれたときの「仲直りできてよかったね」と同じような笑顔で2人ともふんわり笑ってくれた
「短冊何かいたの?」
って春くんに聞かれて
「内緒」
ってこたえる私
笹にはみーんなの願いがつまってる
春くんの質問に答えてボーとしてたら秋くんにヘッドロックかまされたりして「内緒だとー!」って頭グリグリされて
笑いながら逃げまどう

少し暴れ疲れて3人で玄関に座り込んでたら冬くんがきてくれて夏さんに持たされたお見舞いのケーキをくれた
ご丁寧に5つ分
ちゃんとなづっちゃんが頭数に入ってるあたりさすがだと関心してしまう



病室にもどったらぷんすかぷんななづっちゃんがいて
思わず3人で笑ってしまった
冬くんは訳が分からないって顔してきょとんとしてた

ほーらなづっちゃん夏さんがくれたケーキだよーっ♪

ってケーキをちらつかせてからおとなしく採血されてケーキを食す





あぁ今年の七夕もまたにぎやか
今年こそ晴れて天の川を渡れる2人がいればいい
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Member
碧の病院。
*菜月アキ*
碧の病院勤務の看護士。
皇桜華を担当中。
いつでもどこでも逃げ出す桜華に日々悩まされ、日々地蔵を増加させる。
地蔵の入手先は秘密。

*皇桜華*
碧の病院の入院患者。
なぜかすぐ退院できるはずだったのにいまだに入院中。日々菜月看護士に怒られながら生活。
病室の前には5体の地蔵が鎮座中。
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